宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2025/ 1/ 2 11:52 更新 太陽風の乱れが強まり、磁気圏活動が激しくなりました。アイスランドのオーロラをどうぞ(12月31日のオーロラ)。 担当 篠原 1日未明から始まった太陽風の乱れは、 1日夕方に磁場の強い南向きの変化が到来して、 もう一段大きい変化になりました。 その前に、アイスランド滞在中の藤井哲也さんよりいただいた、 現地では31日夜にあたる、 太陽風の最初の乱れによるオーロラの写真を紹介します。 撮影は、アイスランド南西側にあるケフラビーク国際空港の 北10kmほどの小さい半島の先端だそうです。 気温は-6度で風も強く、厳しい状況で5時間耐えての撮影だったとのことです。 掲載枚数の関係で、3回ほどに分けて紹介します。 今日の3枚は、世界時31日22時半頃の撮影です。 太陽風の乱れが到来して6時間程経った頃です。 太陽風の速度は450km/秒、磁場強度は20nTで、 南北成分は、-5nT程度の南向きになっています。 太陽風の変化としてはそれほど大きくはなく、 AE指数も700nTと中規模の変化に留まっています。 3枚の写真は、この様な条件で撮影されたものです。 速報で美しい写真をどうもありがとうございます。 一方、昨日の夕方、1日17時(世界時1日8時)頃から、 太陽風磁場の強い南向きが発生しています。 その頃、太陽風の速度は520km/秒と高速で、 磁場強度は、15nT程度に強まっていました。 ここでデータが欠けているので、正確には分かりませんが、 磁場強度が25nT程度に強まる変化が発生し、 南北成分は -10nTを超えて、 やがて -20nTに達する大きい変化になりました。 このため磁気圏の活動は更に激しくなり、 AE指数は、1日22時(世界時1日13時)から 1700nTに達する大きい変化が発生して、 その後、2日3時半(世界時1日18時半)にかけて、 1500nTを超える活動が繰り返し発生しています。 日本でも北海道などで低緯度オーロラが観測されたとのことで、 陸別町の銀河の森天文台のXのポストや、 星の観察館「満天星」からは、佐渡島からのポスト など多くのポストが行われています。 静止衛星であるGOES衛星の磁場北向き成分のデータを見ると(4枚目の図)、 途中からグラフがマイナス側に変化しています。 静止軌道では地球の磁場は北向きなので、通常はプラス側にあるのですが、 太陽風磁場の強い南向きの影響で磁気圏が小さくなり、 人工衛星が太陽風磁場の領域に入ってしまったのです。 今回の様な太陽風の強い乱れがやって来た時に見られる変化です。 太陽風磁場の強い南向きは、 今日未明、2日2時(世界時1日17時)頃に終わり、 以降、0nT付近でしばらく推移して、現在は北向きになっています。 磁気圏の激しい変化もここで終わり、 AE指数は変化がほとんどなくなっています。 現在の太陽風は、 速度は500km/秒と高速の風が続いていますが、 磁場強度は7nTまで下がっていて、普通の高速風の状態です。 GOES衛星SUVI 195の太陽コロナ写真を見ると、 中心部の南北それぞれにコロナホールが広がっています。 特に北側は広がりが大きく、 これらの影響による太陽風速度の高まりが、 明後日くらいから始まるかもしれません。 磁気圏活動の高まりに注目してください。 太陽は、北西の端(右上)に達した3936黒点群で、 M1.1、M1.0、M1.2、M1.1と、中規模フレアが続いています。 3936群は、この後沈んで見えなくなります。 一方、北東の端(左上)で、小規模フレアが数回発生しています。 この後、活動的な領域が現れそうです。 (c) 藤井哲也氏 ケフラビーク国際空港から北に10kmほどの場所で、現地12月31日22時46分(世界時と同じ)に撮影されたオーロラ。 (c) 藤井哲也氏 ケフラビーク国際空港から北に10kmほどの場所で、現地12月31日22時55分(世界時と同じ)に撮影されたオーロラ。 (c) 藤井哲也氏 GOES衛星の磁場北向き成分が、一時的にマイナスに変化している(太陽風の南向き磁場の影響)。 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース GOES衛星SUVI 195による太陽コロナの様子。 (c) GOES衛星SUVI 195 (NOAA) 2日10時半(世界時2日1時半)に福岡で撮影した太陽。 (c) 宇宙天気ニュース ACEが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分) 磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度 (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース AE指数(速報値) 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学WDC 27日の太陽周期に合わせた図 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm (c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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