宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

Supported by KNCT  
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:01)
昨日、C2.5の小規模フレアが発生しています。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏内が荒れています。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
6/ 5 --- ---
6/ 4 07:17 C1.6
00:38 C2.5
6/ 3 --- ---

黒点  6/ 5 (NOAA)
磁場 フレア
1225 1 α ---
1226 19 β C3
1227 7 β ---
1228 7 β ---
1229 1 α ---
1230 1 α ---
1231 1 α ---
1232 1 α ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:56 514 +3.1
-2 h 474 -9.7
-4 h 462 -5.3
-6 h 334 +0.9
-8 h 323 +2.4
-10 h 327 +2.2
-12 h 325 +2.6

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -21 -16/ 39
-2 h -17 20/ 33
-4 h -5 19/ 35
-6 h -14 8/ 5
-8 h -14 4/ 2
-10 h -14 2/ 4
-12 h -14 4/ 3

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 1.1 1x10^3
6/ 5 4.0 2x10^4
6/ 4 0.4 1x10^4
6/ 3 0.4 1x10^4
6/ 2 0.4 1x10^4
6/ 1 0.5 9x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期 (swnews)
黒点群番号 (SOHO)
SDO黒点動画 (SDO)
太陽X線 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
EIT195 (SOHO)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
EIT284 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地磁場 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Live!オーロラ (遊造)
昭和基地カメラ (NIPR)
TromsoLongyear...
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2011/ 5/31 11:44 太陽風の速度は500km/秒台に下がってきました。太陽のフレア活動は弱まっています。
2011/ 6/ 1 13:22 600km/秒近い高速の太陽風が続いています。オーロラの活動も活発です。
2011/ 6/ 2 12:08 C4のフレアが発生し、CMEが地球方向に噴き出しています。高速太陽風は終わりつつあります。
2011/ 6/ 3 11:55 太陽風の速度がは400km/秒に下がりました。再び高速風が到来する可能性があります。
2011/ 6/ 4 14:36 太陽風は低速になっています。明日以降、CMEによる太陽風の乱れが始まりそうです。
最新のニュース

2011/ 6/ 5 11:01 更新
太陽風の乱れが到来しました。強い磁場の変化を受けて、オーロラ活動が強まっています。

担当 篠原

CMEによる太陽風の乱れが地球に到達しました。
今日の早朝、5日5時(世界時4日20時)に、ACEのデータが急に変化しました。
太陽風の速度は、330km/秒から450km/秒に、磁場強度は5nTほどから20nTに、
プラズマの密度も、1個/cm^3を割っていたのですが、一気に20個/cm^3ほどに増えました。

乱れが地球に到達したのはこの1時間後、5日6時(世界時4日21時)頃のことです。
沖縄の磁場データに、急激な増加が観測されています。
太陽風によって磁気圏が急に圧縮されたことによる変化です。
(静穏レベルを示す青の横線は、大きくずれてしまったので参考にしないで下さい)

その後、グラフは大きく下がっています。
磁気嵐が発生したことを示しています。
京都大学のDst指数を参照すると、変化の幅は100nT近くに達していて、
中規模の磁気嵐になっている様です。


今回の変動は、6月2日に発生したCME(太陽ガスの放出現象)によって噴出したガスが、
地球へ達したのが原因です。
約3日で太陽から地球までやって来ました。

ACEのデータを見ると、
太陽風の速度は、その後500〜550km/秒にまで上がっています。
地球まで3日かかったということからも、
このくらいの速度上昇は妥当なところでしょう。


太陽風の磁場強度は、20nTと大きく強まっています。
それとともに、磁場の南北成分も大きく南北に変動しています。
この強い南向きの影響で、活発な磁気圏活動が始まっています。
AE指数では、5日6時(世界時4日21時)以降、変化が次第に大きくなり、
現在、800〜1000nTの中規模の変動が発生しています。

この様子を、南極の昭和基地の動画で紹介します。
空が曇っているのが残念ですが、
世界時4日22時半から、オーロラが急に活動を始めています。


太陽風の乱れは、2〜3日程度続くでしょう。
6月2日には、半日ほど遅れてもうひとつCMEが発生していました。
その乱れが、今日の午後くらいにやって来る可能性があります。
CMEの規模はとしてはより小さかったので、
あまり目立った変化にはならないかもしれません。


放射線帯の高エネルギー電子は、今回の乱れを受けて大きく減少しています。
しかし、今後、再び大きく増加する可能性が高いです。
人工衛星の運用などでは、引き続き警戒が必要でしょう。


太陽は、Cクラスのフレアもなく穏やかです。
南半球の1226黒点群は、黒点の数が減り、衰えているようです。



南極の昭和基地の全天カメラ画像。雲越しですが、オーロラ活動の始まりが見えています。
(c) 国立極地研究所、動画加工 : 宇宙天気ニュース


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC




  宇宙天気ニュースは、
  鹿児島工業高等専門学校にWebサーバを設置しています。

このニュースについて、コメントなどがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。