宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:19)
今日、C7.7の小規模フレアが発生しました。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/19 09:09 C3.0
03:46 C7.7
12/18 --- ---
12/17 06:12 C1.4

黒点 12/19 (NOAA)
磁場 フレア
1035 10 β C8

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:56 406 +0.7
-2 h 420 +0.7
-4 h 425 +3.2
-6 h 416 +2.8
-8 h 421 +2.6
-10 h 416 +5.6
-12 h 413 +2.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -12 -2/ 2
-2 h -10 0/ 6
-4 h -8 3/ 2
-6 h -8 3/ 9
-8 h -7 6/ 6
-10 h -8 1/ 3
-12 h -9 3/ 2

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^0
12/19 0.4 5x10^0
12/18 0.8 9x10^0
12/17 0.7 7x10^0
12/16 0.5 6x10^0
12/15 0.8 6x10^0

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
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オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/12/14 13:33 太陽風磁場が1日にわたって南向きになりました。低速風のため、小規模のオーロラ活動が発生しています。
2009/12/15 08:37 太陽風磁場の大きな変動が続いています。1035黒点群が大きくなっています。
2009/12/16 13:33 1035群で、C5の小規模フレアが発生しました。低速の太陽風が続いています。
2009/12/17 09:33 1035黒点群は、小規模フレアを3回起こしています。CMEも発生しています。
2009/12/18 08:43 1035黒点群は大きな姿を見せています。フレア活動は落ち着いています。
最新のニュース

2009/12/19 10:19 更新
Cクラスの小規模フレアが2回発生しています。CMEによる太陽風の乱れが近づいています。

担当 篠原

1035黒点群は、今日に入ってCクラスの小規模フレアを2回起こしました。
19日4時(世界時18日19時)に、C7.6、
19日9時(世界時19日0時)に、C3.0
の2つです。
どちらも短時間のタイプの様で、CMEは発生していないと思われます。

1035黒点群は更に形が変わって、左右2つの大きなかたまりにはっきりと分かれて来ました。
NOAA/SWPCの報告によると、磁場分布の複雑さは次第に減少しているそうです。
従って、黒点群の活動度は低下傾向にあると考えられます。

今回発生したフレアが、比較的影響の小さい短時間型であることや、
27日周期の図でX線強度を見ると、次第にレベルが下がっていることなどは、
勢力の弱まりと関係しているのかもしれません。

とはいえ、1035群の規模は大きい状態ですので、
この後も、中小規模のフレアが発生する可能性があります。


太陽風は、昨日からもう少し速度が上がり、420km/秒で安定してます。
磁場強度も、5nTと平均的なレベルで安定しています。

長期的に太陽風を見た時には、現在の速度、磁場強度は、ちょうど平均的なレベルです。
しかし、最近は穏やかな太陽風ばかり見ているので、
この状態でも太陽風が強まっている様に感じられます。

磁場の南北成分は、北寄りで推移しています。
このため、太陽風の状態は強まっているのですが、オーロラ活動にはつながっていません。
AE指数はほとんど静穏で、一時的に太陽風磁場が南を向いたタイミングに小さな変動がひとつあるだけです。


現在の太陽風の強まりは、前周期、11月21-22日に見られた、
コロナホールによる変化の回帰かもしれません。
そうすると、今日から明日くらいまで、高めの状態が残る可能性があります。


一方、16日朝に発生したCMEの到来が近づいています。
3日ほどかかるとすると、今日にもやってくるかもしれません。
これから明日にかけて、太陽風の変化に注目して下さい。
まとまった南向きの磁場が運ばれてくると、オーロラ活動や磁気嵐が一気に強まる可能性があります。
オーロラ観望としてはチャンスです。

もう一点、SOHO EIT195では、南半球のコロナホールが太陽の中心線付近にやって来ました。
3日後くらいからは、こちらの影響もやって来そうです。



SOHO EIT195による太陽コロナ。19日10時(世界時19日1時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽の可視光写真。1035黒点群はさらに形を変えています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽面の磁場分布。1035黒点群の磁場が大きく広がっています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。