宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (13:33)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場がやや強くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/14 --- ---
12/13 --- ---
12/12 --- ---

黒点 12/14 (NOAA)
磁場 フレア
1034 4 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
13:25 264 -3.9
-2 h 259 -4.4
-4 h 259 -1.1
-6 h 254 -3.2
-8 h 256 -3.1
-10 h 260 -3.6
-12 h 260 -4.3

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
12:59 -12 -5/ 11
-2 h -12 5/ 5
-4 h -14 3/ 3
-6 h -14 4/ 3
-8 h -15 2/ 5
-10 h -14 -1/ 4
-12 h -13 -1/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 -x10^-Inf
12/14 0.7 5x10^0
12/13 0.8 6x10^0
12/12 0.6 8x10^0
12/11 0.7 6x10^0
12/10 0.6 8x10^0

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/12/ 9 09:22 太陽風は、速度が300km/秒まで下がっています。とても静かです。
2009/12/10 09:15 太陽風は280km/秒に下がっています。小さな黒点群が上がって来たようです。
2009/12/11 09:27 1034黒点群で、C3の小規模フレアが発生しました。太陽風はとても低速です。
2009/12/12 08:14 250km/秒と非常に遅い太陽風になっています。1034黒点群の活動は落ち着いています。
2009/12/13 10:58 290km/秒と遅い太陽風が続いています。磁気圏も静穏です。
最新のニュース

2009/12/14 13:33 更新
太陽風磁場が1日にわたって南向きになりました。低速風のため、小規模のオーロラ活動が発生しています。

担当 篠原

昨日より、太陽風が特徴的な変化をしています。
昨日のニュースの時点で、磁場強度が8nTほどに強まっていましたが、
その後、南北成分が南向きに偏るようになり、
最大で-5nTほどの南向きがほぼ1日にわたって続いています。

今朝、南北成分が0nT付近に戻り、南向きは終わったかと思われたのですが、
お昼前になって、再び-5nTに急に傾き、南向きの状態が3時間ほど続いています。

太陽からまとまった磁場のかたまりが流れてきたのだと思われます。
STEREOを見ると、7日や8日に小規模のCME(太陽ガスの放出現象)が
地球のある方向に飛び出しています。
あるいは、これらが関係しているのかもしれません。


磁場が南向きになったことで、磁気圏にエネルギーが流れ込みやすくなりました。
しかし、太陽風の速度は270km/秒前後とかなり遅かったため、
オーロラ活動の規模はかなり限定的で、
AE指数では、最大で300nTの変動がひとつと、
その前後に100〜200nTほどのたいへん小さい変化が続いている程度です。

それでも、昨夜のアラスカのライブカメラ(Live! オーロラ)では、
きれいなオーロラの輝きを見ることができました。


現在の状況を見ると、太陽風磁場の強まりは終わりに近づいているように思います。
速度はこのまま遅い状態が続きますが、磁場強度が下がり、
それとともに磁気圏も静穏に戻るでしょう。

次の変動は、18日頃が目安です。


太陽には、1034黒点群が残っています。
可視光写真では、小さな点々がくっきりと見えています。
また、そのもう少し上に、新しく発生した小さな黒点群が見えています。

GOESのX線強度は、急に上がり、Bクラスの変化も見えています。
1034群の活動なのかどうか、よく分かりません。



SOHO EIT195による太陽コロナ。14日10時半(世界時14日1時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽可視光写真。1034黒点群は中心部に近づいています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。