宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:18)
昨日、C1.2の小規模フレアが発生しています。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が非常に強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/ 4 --- ---
4/ 3 11:18 C1.2
10:00 C1.2
4/ 2 --- ---

黒点  4/ 4 (NOAA)
磁場 フレア
0988 4 α ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:07 401 +2.4
-2 h 391 +2.3
-4 h 367 +2.4
-6 h 350 +1.3
-8 h 327 +4.6
-10 h 336 +3.5
-12 h 329 +0.4

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -12 -7/ 4
-2 h -14 -8/ 3
-4 h -12 -8/ 3
-6 h -11 -5/ 4
-8 h -12 -4/ 6
-10 h -13 -2/ 4
-12 h -11 -1/ 6

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 4x10^4
4/ 4 0.5 4x10^4
4/ 3 0.7 4x10^4
4/ 2 0.6 2x10^5
4/ 1 0.4 6x10^4
3/31 0.5 7x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 3/30 10:30 太陽風の速度はゆっくりと下がっています。放射線帯が強まった状態は続いています。
2008/ 3/31 12:29 高速風は終わり、穏やかな太陽風になっています。黒点群は少しずつ小さくなっています。
2008/ 4/ 1 10:02 穏やかな太陽風で(380km/秒)、磁気圏も概ね静穏です。放射線帯は強まったままです。
2008/ 4/ 2 10:03 太陽風は穏やかで、磁気圏も静穏です。コロナホールが太陽の中心に達しています。
2008/ 4/ 3 10:12 太陽風は穏やかで、磁気圏活動はとても静かです。コロナホールがよく見えています。
最新のニュース

2008/ 4/ 4 10:18 更新
C1の小さなフレアが発生しました。太陽風は穏やかですが、これから高速風が始まるでしょう。

担当 篠原

昨日のニュースの直後、3日10時と11時(世界時3日1時と2時)に、
C1.2の小規模フレアが2回発生しました。
発生箇所は、以前989黒点群が見えていた領域です。
SOHO EIT195で明るく見えるふたつの領域の、左側です。

黒点はなくなっていますが、EIT195の動画などを見ると、
細かくちかちかと活動しています。

GOESのX線データを見ると、Cフレア発生の後も、小さくBクラスの変化が起きています。
またCクラスに達する活動が見られるかもしれません。
活動の規模はとても小さなもので、地球への影響はありません。


ACE衛星によると、現在の太陽風は、速度400km/秒、磁場強度5nTと通常の状態です。
磁気圏もとても静穏で、AE指数、シベリア磁場データともに完全に平らになっています。

ただ、これには別の理由もあって、
太陽風磁場の南北成分(ACEの赤線)を見ると、この24時間はずっと北向き(プラス)になっています。
こうなると、太陽風から磁気圏へ、エネルギーがほとんど流れなくなります。
磁気圏活動がほとんど発生しなかったのは、
磁場南北成分のスイッチが切れていたためだと言うことができます。


さて、今夜か、明日くらいから高速風がやってくると予想していますが、
その変化がこれから見られるかもしれません。
太陽風のデータの中では、密度(橙色線)や磁場強度(白線)が先に強まり始めます。
この後の、ACEのデータに注目してください。

磁場強度が強まると、南北成分が揺れた時に、大きな南向き磁場を作りやすくなります。
そうなると、オーロラの活動も一気に強まります。
今日の午後からは、アラスカのライブカメラにも注目して下さい。
今のところ、アラスカの天気はとても良い様です。


放射線帯の高エネルギー電子は、警戒レベルを保っています。
引き続き、衛星の運用では注意が必要でしょう。

今後は、高速風の到来とともに一旦大きく減少します。
しかし、その後、再び上昇を始めますので、高速風到来後も注目を続けて下さい。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/ 3 15:48 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。