宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:30)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏内がやや活動的になっています。
放射線帯電子が非常に強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/30 --- ---
3/29 --- ---
3/28 --- ---

黒点  3/30 (NOAA)
磁場 フレア
0987 6 β ---
0988 10 β ---
0989 4 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:08 523 -2.0
-2 h 531 -2.4
-4 h 571 -2.4
-6 h 537 +0.8
-8 h 552 +0.8
-10 h 561 -2.6
-12 h 559 -1.1

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -28 -31/ 15
-2 h -27 -12/ 10
-4 h -25 -17/ 11
-6 h -22 -8/ 7
-8 h -24 -13/ 7
-10 h -28 -17/ 10
-12 h -26 -14/ 14

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 7x10^4
3/30 0.5 9x10^4
3/29 0.6 1x10^5
3/28 0.5 3x10^4
3/27 0.5 1x10^3
3/26 0.6 1x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 3/25 10:20 黒点群が2つに増えています。太陽風は穏やかで、磁気圏も静穏です。
2008/ 3/26 10:43 M1.7の中規模フレアが発生しました。CMEも見られています。太陽風は穏やかです。
2008/ 3/27 10:36 高速の太陽風がやって来ました。磁場変動の影響で、オーロラ活動がとても活発になりました。
2008/ 3/28 09:15 太陽風は600km/秒を超えました。活発なオーロラ活動も続いています。放射線帯の増加が始まっています。
2008/ 3/29 13:57 高速太陽風は後半を迎えています。放射線帯が100,000に達しています。かなり強まっており、注意が必要です。
最新のニュース

2008/ 3/30 10:30 更新
太陽風の速度はゆっくりと下がっています。放射線帯が強まった状態は続いています。

担当 篠原

太陽風の速度がじりじりと下がっています。
間もなく、500km/秒を割りそうな様子です。
27日周期の図を見ると、今回の高速風は、前回よりも山が低くなっただけで、
高速風の場所はほとんど変化がありませんでした。
このまま今日も速度が下がり続け、明日には普通の太陽風に戻りそうです。

太陽風の磁場も強度が3nTと弱まっています。
しかし、南北成分を見ると、-2〜-3nTの南向きがずっと続いています。
磁場強度が弱まっている中で、効率よく南を向いている感じです。

このため、オーロラ活動も継続して発生しています。
発生規模はAE指数で400nTくらいと小規模ですが、一日中続いています。

シベリア磁場データを見てください。
3日間で見ると、変化の振れが次第に小さくなっていることが分かります。
活動の規模が小さくなっているのは、
磁場が弱まっていることと、速度が下がっていることの両方が効いています。


明日以降、太陽風は一旦静穏に戻ります。
そして、4日ほど経つと、次の高速風がやって来ます。
その発生源のコロナホールが、STEREOの写真で見えています。
STEREO Behindは、位置の関係で、地球にとって1日ほど先の太陽を見ています。
この写真で、コロナホールの先頭がもうすぐ太陽の中心に達するところです。
すると、地球への影響は5-6日ほど先、4月4-5日くらいからになるのではないでしょうか
この見込みは、27日周期の図ともだいたい一致します。


放射線帯の高エネルギー電子は、たいへん高いレベルを保っています。
昨日は100,000の線には達しませんでしたが、
たいへん強まっていることは変わっていません。
この状態は数日に渡って続きます。
衛星の運用ではしばらく注意が必要でしょう。

太陽のフレア活動は静穏です。
黒点群は次第に規模が小さくなっている様です。





STEREO衛星が撮影した、太陽コロナの写真。東側にコロナホールが広がっています。
(c) NASA


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。