宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:43)
今日、M1.7の中規模フレアが発生しました。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/26 03:23 M1.7
3/25 --- ---
3/24 --- ---

黒点  3/26 (NOAA)
磁場 フレア
0987 10 β ---
0988 11 β ---
0989 1 α M2

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:37 395 -0.6
-2 h 372 +0.1
-4 h 372 -1.9
-6 h 373 -0.0
-8 h 379 -0.2
-10 h 380 +1.0
-12 h 392 -0.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -11 -/ 15
-2 h -12 -6/ 2
-4 h -10 -3/ 4
-6 h -10 -1/ 7
-8 h -10 -4/ 4
-10 h -11 -5/ 4
-12 h -11 -7/ 2

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^3
3/26 0.6 1x10^3
3/25 0.6 4x10^3
3/24 0.6 1x10^3
3/23 0.6 2x10^3
3/22 0.6 8x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 3/21 09:33 500km/秒台後半の高速太陽風になりました。磁気圏は比較的静穏です。
2008/ 3/22 11:55 太陽風の速度はゆっくりと下がっています。4日ほど静かな日が続きそうです。
2008/ 3/23 11:18 速度440km/秒の太陽風で、宇宙天気は穏やかです。
2008/ 3/24 10:13 太陽風の速度が高まり、500km/秒に上がりました。黒点群が出現しています。
2008/ 3/25 10:20 黒点群が2つに増えています。太陽風は穏やかで、磁気圏も静穏です。
最新のニュース

2008/ 3/26 10:43 更新
M1.7の中規模フレアが発生しました。CMEも見られています。太陽風は穏やかです。

担当 篠原

今朝、26日3時半(世界時25日18時半)に、太陽の東端でM1.7の中規模フレアが発生しました。
発生源は、これから上がって来ると書いていた新しい989黒点群です。
1枚めの太陽写真の東端にやっと顔を出しています。

フレアも太陽の端、ぎりぎりで起きています(2枚めの動画)。
明るく光る部分が見えていないので、まだ太陽の向こう側だったのかもしれません。
(写真の撮影間隔の問題かもしれません)。
EIT195の動画では、コロナが吹き飛ばされる様子がよく見えています。

そして、この飛び出したコロナが、
LASCO C3カメラでCME(太陽ガスの放出現象)として観測されています(3枚めの動画)。
まだ飛び出している最中で、画面の外まで届いていません。
このCMEは、太陽の真横に向かって吹き出していますから、地球への影響はないでしょう。

1枚めの写真に戻ると、右から987, 988, 989と3つの黒点群が並んでいます。
久しぶりに迫力のある太陽の姿です。
この中でも、EIT195で一番明るく見えている989群の活動が注目されます。


太陽風は、どんどん速度が下がり、380km/秒とやや低速になっています。
磁場強度も4nT程度で、普通の強度です。
前周期の様子では、そろそろ太陽風の乱れがやって来てよい頃ですが、
まだその様子は見られません。
今日のうちには始まるのではないかと思いますが、前周期よりも開始が遅れています。

SOHO EIT195の太陽の中心を見ると、コロナホールが大きく広がっています。
いま、速度の高い太陽風がどんどん地球へ向かって吹き出しているはずです。
今週の後半にかけて、太陽風の乱れが続くでしょう。


今朝は、久しぶりに太陽に活発な動きがありました。
中規模フレアは、2007年6月9日以来となります。
ほぼ1年ぶりの発生です。
まだまだ、これで一気に太陽が活発になるというものでもないと思いますが、
極大期へ向かって、ゆっくりと変化が続いているということでしょう。





SOHO MDIカメラによる、26日7時(世界時25日22時)の太陽。黒点群が3つ並んで見えています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO EIT195カメラによる、26日3時半(世界時25日18時半)のM1.7中規模フレアの様子。
(c) SOHO (ESA & NASA)、宇宙天気ニュース(動画加工)


SOHO LASCO C3カメラによる、M1.7中規模フレアに続いて発生したCME。東側に飛び出しています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/26 00:48 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。