宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
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太陽黒点 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 7/17 11:00 太陽風の乱れが到来した様です。黒点群が西に没したため、太陽のフレア活動も静かになりました。
2005/ 7/18 09:05 太陽風磁場が南向きに強まっていて、一時的に磁気圏が乱れそうです。以後は穏やかになるでしょう。
2005/ 7/19 10:14 長時間太陽風磁場が南を向いています。磁気圏は活動的な状態が続いています。明日以降、コロナホールの影響が及ぶでしょう。
2005/ 7/20 11:45 太陽風の速度上昇が始まっています。今後、太陽風の状況によって、磁気圏が活発に乱れる可能性があります。
2005/ 7/21 10:19 高速の太陽風が続いています(550km/秒)。磁気圏のオーロラ活動も活発です。太陽は無黒点が続いています。
最新のニュース

2005/ 7/22 11:06 更新
太陽風の速度はもう一段上昇しています(600km/秒)。オーロラも活動的です。

担当 篠原

地球は、コロナホールによる高速太陽風のまっただ中にいるようです。
太陽風の速度は昨日以降もゆっくりと上昇を続け、現在は600km/秒に達しています。

27日周期の図で、前回太陽が同じ面を地球に向けていた時の太陽風速度(緑の線)を見てください。
世界時で6月23日に速度が上昇を始め、2日後の6月25日に最大の650km/秒に達しています。
今周期も、これに対応する様に、世界時7月20日に速度が上がり始め、
2日後の今日22日にかけてゆっくりと上がり続けています。
結果的にかなり似た変化をたどっています。

もし同様の傾向がこれからも続くと考えると、今日いっぱいはゆっくりと速度が上がるかもしれません。
明日からは速度が下がり始め、1日ほどかけて高速風領域から抜けて行くでしょう。

ACEの図を見ると、10nTに強まっていた太陽風の磁場強度は5nTに下がっています。
このことも、高速風領域の中心部に来ている事を示していると思います。

オーロラの活動を示すAE指数を見ると、500〜1000nTの変化がほぼ一日を通して観測されています。
太陽風の乱れによって、極域でもオーロラが活発に活動しているようです。
現在、速度は高まっていますが、磁場強度が下がってしまったため、
オーロラの活動度はこれまでより弱めになりそうです。

SOHO EIT284の太陽写真を見ると、現在の高速太陽風の原因となっているコロナホールが、
西側(右側)にだいぶ傾いているのが分かります。

一方、もうひとつ別のコロナホールが、太陽の中心の南寄り(下寄り)に見えています。
ちょうど太陽の中心線を越えていますので、3日後の7月25日に地球への影響が及びそうですが、
27日周期の図を見ると、6月28日には何の変化も観測されていません。
コロナホールが南に寄りすぎていて、地球へは風が当たらなかったのだろうと思われます。
SOHO EIT284の約27日前(6月25日)の写真を並べてみると、コロナホールの位置はほとんど変わっていません。
今周期も何もなく過ぎて行くのでしょうか。

太陽は現在も無黒点です。
フレア活動は非常に穏やかです。
SOHO EIT284の東端(左端)が明るくなっていますので、やがて新しい黒点群が上がって来るでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

7/21 19:06 UT

6/25 01:32 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。