宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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LASCO C3 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 7/14 11:56 786黒点群がさらに活発化し、中規模フレアを多発させています。太陽風は高速状態が続いています(570km/秒)。
2005/ 7/15 13:58 X1.2の大規模フレアが発生しました。横向きですが、大きなCMEが太陽から飛び出しています。
2005/ 7/16 11:24 太陽風、磁気圏ともに穏やかです。これから高速の太陽風が来る可能性があります。
2005/ 7/17 11:00 太陽風の乱れが到来した様です。黒点群が西に没したため、太陽のフレア活動も静かになりました。
2005/ 7/18 09:05 太陽風磁場が南向きに強まっていて、一時的に磁気圏が乱れそうです。以後は穏やかになるでしょう。
最新のニュース

2005/ 7/19 10:14 更新
長時間太陽風磁場が南を向いています。磁気圏は活動的な状態が続いています。明日以降、コロナホールの影響が及ぶでしょう。

担当 篠原

太陽風の磁場の南北成分(ACE衛星の図の赤線)が、ずっと南(図でマイナス方向)を向き続けています。
今日掲載しているACEの図を見ると、初めの部分で既に-10nTと強く南を向いています(赤線)。
この時までに4時間ほどこの様な南向きの状態が続いていました(昨日のニュースをご覧ください)。
その後、南向き磁場は半日ほど緩やかに強度を弱めながらも続きます。
19日に日が変わった頃(世界時18日15時頃)、一旦南北成分がほとんど0になりますが、
その後再び南向きが強まり、現在も-3nTほどの弱い値ですが、南を向いています。

この間、太陽風の速度は400km/秒から440km/秒の間にあり、通常の速度でした。
特に速いと言うような状態ではありませんでしたが、ある程度強い南向き磁場が連続していたため、
磁気圏内の活動も活発になっていました。
オーロラの活動指数であるAE指数のグラフを見ると、
図の最初の頃(南向き磁場が-10nTまで強まっていた)に、1000nT程度の活発な変化が観測されています。
その後、磁場の弱まりとともに活動度は下がり、
後半部の再び南向き磁場が強まったところで500nTを越える程度の活動が発生しています。

AEの図の前半部の時間帯では、
Dst指数でも(その前の静穏な時間帯と比較して)-60nT程度の減少が観測されており、
弱い磁気嵐の状態が発生していたようです。

弱まったとはいえ、太陽風磁場は現在も南寄りに推移しています。
この傾向が続く間は、磁気圏活動も刺激を受け続けることになります。

一方、コロナホールが太陽の中心線を過ぎ、西側に進んできました。
SOHO衛星EIT284の太陽写真をご覧ください。
コロナホール全体がちょうど太陽の中心にある感じです。
この穴からは、高速の太陽風が外へ向かって吹き出しています。
高温のガスが外へ吹き飛んでしまっているために、何も無いぽっかり空いた穴の様に写真では見えるのです。
ちょうど今、ここから地球方向へ吹き出している高速の太陽風が、約3日かけて地球へと飛んできます。
その最初の部分が、明日(20日)から明後日(21日)にかけて地球へ届きそうです。

写真で見るコロナホールの位置関係では、明後日(21日)くらいになりそうなのですが、
27日周期の図で前周期の様子を見ると、明日(20日)くらいから太陽風磁場の乱れが発生し、
速度の上昇も始まるかもしれません。
特に前周期は磁場の強まりが大きく(世界時6月23日を見てください)、磁気圏活動も活発になりました。
今周期はどのような変化になるでしょうか。

太陽面は、掲載している写真では黒点が見えない状態になっています。
X線強度も一段と下がっていて、穏やかな状態です。
GOES衛星のX線写真でもかなり暗い太陽になっています。

太陽放射線は、18日0時(世界時17日15時)頃に再び上昇して、
その後20PFUくらいにまで上がっていました。
現在は緩やかにレベルを下げ続けています。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。