宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 6/10 11:59 太陽風は低速になっています(350km/秒)。磁気圏は穏やかです。775、776黒点群が太陽の中心に近づいています。
2005/ 6/11 11:22 太陽風は320km/秒と低速になっています。磁気圏も穏やかです。775, 776黒点群は目立った活動をしていません。
2005/ 6/12 13:02 太陽風、磁気圏ともにおおむね静穏です。775黒点群がC3.5のフレアを起こしています。
2005/ 6/13 10:32 太陽風が乱れ、磁気嵐が発達しています。また、明日の午後以降にも太陽風が乱れそうです。
2005/ 6/14 14:25 太陽風磁場の強い南向きは終わり、磁気圏は静穏に戻っています。これから明日にかけて次の乱れが到来するでしょう。
最新のニュース

2005/ 6/15 11:43 更新
CMEの影響が太陽風に現れていますが、大きな乱れではありません。太陽ではまた2つのCMEが発生しています。

担当 篠原

15日3時(世界時14日18時)に、太陽風の速度が450km/秒から550km/秒に上昇し、
磁場強度も5nTから12nTに強まるという変化がACE衛星で観測されました。
これは、12日11時(世界時12日2時)のC3.5の小規模フレアにともなう
CME(太陽ガスの放出現象)による変化だと思われます。

速度が上昇し、磁場強度が強まっていますが、
磁気圏への影響の有無を決定する太陽風磁場の南北成分は、
初め、一時的に南を向いたものの、その後は北寄りで推移しています。
このため、地球磁気圏への影響は小さく、
オーロラの活動度を示すAE指数には目立った変化は発生していません。
初めの南向きの影響で一時的にAE指数が700nTに上がった程度です。

12日のフレアに続いて、半日ほど遅れてもうひとつCMEが発生していました。
その影響がこの後、太陽風に見られるかもしれません。
太陽風磁場の南北成分の傾向が変わって大きく南を向くと、
磁気圏も大きく乱れるようになります。
引き続き、太陽風の変化に注目する必要があるでしょう。
(ACEデータの最新部分で、南への切り替わりが見えており、この状態が続くと磁気圏は乱れます)

放射線帯の高エネルギー電子は、今回の乱れの影響で密度を下げている様です。
ただし、太陽風が落ち着いた後にどのような変化をするか、引き続き注意が必要です。

太陽では、775黒点群がまた2つのフレアとCMEを発生させています。
14日16時(世界時14日7時)のC4.2の小規模フレアと、
15日0時半(世界時14日15時半)のC7.4の小規模フレアです。
どちらも継続時間が長く見えるタイプのフレアで、CMEを発生させています。
SOHO衛星のLASCO C3(青色の写真)でひとつめのCMEを、
LASCO C2(赤色の写真)でふたつめのCMEを掲載しています。
これらのCMEによって、17日朝から18日にかけて太陽風に乱れが発生するのではないでしょうか。
755黒点群がかなり西に寄って発生していますので、
地球の正面で起こった場合に比べると、CMEの影響は弱まっているはずです。



SOHO衛星LASCO C2カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

6/14 15:48 UT

6/14 16:00 UT


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

6/14 09:18 UT

6/14 10:18 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。