宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 7/25 17:26 24日15時に2つめの衝撃波が来ました。太陽風が大きく乱れ、磁気嵐が大きく発達しています。
2004/ 7/26 12:57 太陽風の速度が再び上昇し、磁気圏が乱れています。活動は次第に収まるでしょう。
2004/ 7/27 11:01 太陽風の衝撃波が来ました。太陽風は非常に高速です(1000km/秒)。磁気嵐の発達に注意が必要です。
2004/ 7/27 18:01 太陽風の磁場が大きく南を向いています。速度も非常に高速のため、磁気嵐が大規模に発達中です。
2004/ 7/28 11:03 太陽風の乱れは収まりつつあります。磁気圏の活動も次第に低下するでしょう。
最新のニュース

2004/ 7/29 11:59 更新
磁気嵐はほぼ終わりました。放射線帯電子の密度がとても増加しています。

担当 篠原

衝撃波が通過し、太陽風の速度も落ち着いて来ました。
現在は550km/秒とやや高速という程度です。
太陽風の磁場強度も4nTと通常のレベルに戻っています。

磁気嵐はほぼ終息しました。
磁気嵐の発達度を示すDst指数は-50nT程度にまで回復し、間もなく静穏レベルに戻るでしょう。
(参考のため、NICTによるDst指数の予測値を掲載しています)
オーロラの活動を示すAE指数を見ると、500nT程度の弱い活動が見られています。
太陽風の速度がやや高いため、この程度の擾乱は起こり易い状態です。

SOHO EIT284カメラの太陽画像右下にコロナホールが見えています。
やや南に遠く外れていますが、ここから吹き出している高速太陽風の影響が地球に及ぶとすると、
太陽風のやや高速の状態はもうしばらく続くと考えられます。

今回の一連の磁気嵐に伴って、放射線帯の高エネルギー電子の密度がとても増加しています。
GOES衛星の観測によると、赤線・青線ともにピーク値で10の5乗を越える様になっています。
10の4乗が警戒を始める線ですので、その10倍に達している事になります。
衛星の運用で障害が発生する可能性が高まっています。

非常に活発に活動を続けていた652黒点群もいよいよ西の端に没しつつあります。
今日の黒点写真が最後の姿になるかもしれません。
この群は弱まりつつありますが、CからMクラスの小・中規模フレアを現在も頻繁に起こしています。
今朝も29日9時(世界時29日0時)にM2の中規模フレアを発生させました。

昨日、28日10時(世界時28日1時)頃に開始し、
28日15時(世界時28日6時)にピークに達したC4クラスの、大変長時間に及ぶフレアが観測されています。
このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)がSOHO LASCO C3カメラで観測されました。
発生源の652黒点群が太陽面の西に寄っているため、ガスのほとんどは画面の右側へ飛び出しています。
この高速のガスの一部が、明日の夜以降に地球へ到達するかもしれません。
この場合、磁気圏に擾乱が起きる可能性がありますが、
吹き出したガスの端の方なので、小規模な擾乱に留まるでしょう。



ニューラルネットワークによるDst指数(赤道環電流)の予測(赤線)。
(c) NICT


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

7/28 04:42 UT

7/28 05:42 UT

7/28 06:42 UT

7/28 07:42 UT

7/28 08:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。