宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NICT)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CANOPUS)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙天気システムグループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 7/18 06:39 太陽風の大きな変化は終わり、磁気圏は穏やかです。649黒点群は活発です。
2004/ 7/20 11:57 649、652黒点群の活動が活発です。太陽風の速度が急に550km/秒へ上昇しています。
2004/ 7/21 12:57 M8.6の中規模フレアによるCMEが観測されています。明日の深夜から明後日にかけて衝撃波が来ると思われます。
2004/ 7/22 09:58 フレア活動はやや落ち着いていますが、依然注意が必要です。磁気圏は静穏です。
2004/ 7/23 07:38 太陽風の磁場が大きく南を向いています。磁気圏が大きく乱れ、磁気嵐になりそうです。
最新のニュース

2004/ 7/25 17:26 更新
24日15時に2つめの衝撃波が来ました。太陽風が大きく乱れ、磁気嵐が大きく発達しています。

担当 篠原

大きな擾乱が発生していますが、ニュースの更新が遅れてしまい申し訳ありません。

22日に来た太陽風の大きな乱れに続いて、
24日15時(世界時24日6時)に2つめの衝撃波が地球に届きました。
ACE衛星の1日の図ではデータ幅が不足しますので、3日分の図を掲載しています。
いつもの図とは時間幅が異なりますので注意して下さい。
(通常の1日の図も掲載しています)
太陽風の速度が500km/秒から600km/秒に増加し、太陽風の磁場も15〜20nTに急増しました。
地球磁気圏の擾乱に決定的だったのは、太陽風磁場南向き成分の変化です。
ACE衛星のデータの赤線を見ると、初め北を向いていましたが(プラス方向に)、
次第に南向きが強まり始め(マイナス方向)、-15nTから最大で-20nTに達しています。

太陽風が高速であることと、磁場が大きく南を向いたため、
磁気圏に膨大なエネルギーが流れ込み、現在、磁気嵐が大きく発達しています。
沖縄の磁場変化を見ると、24日から擾乱が緩やかに始まりましたが(磁場の減少)、
25日9時(世界時25日0時)頃から急激にマイナス方向に発達が始まり
現時点で既に-150nTまで下がり、磁気嵐が大きく発達している事を示しています。

沖縄磁場変化では、22日に始まった擾乱でも23日15時(世界時23日6時)ころに
静穏レベルから-150nT下がる程の磁気嵐が発生していました。
これは24日朝にかけて終わっています。

オーロラ活動も大変強まっています。
AE指数のグラフを見ると、沖縄磁場と同様に、
25日9時(世界時25日0時)頃から大きな変化が見られています。
1000nTレベルの変化が連続的に見られ、時おり1500nTに達する激しい変化が見られています。

太陽風の速度は現在も500km/秒とやや高速の状態が続き、
磁場強度は20nTと大変強い状態が続いています。
ただし、ACEデータの最新値を見ると、
太陽風磁場の南向き成分が減少する兆しが現れています。
このまま北向きに切り替わると、磁気嵐など擾乱の発達はここで落ち着くでしょう。
逆に、再び南向きに戻った場合は、引き続き擾乱の発達や継続につながります。
今後の太陽風データに注目して下さい。

太陽黒点の652群は太陽の中心線を過ぎ、西へ向かっています。
規模は現在も大きく、Mクラスの中規模フレアやCクラスの小規模フレアを多発させています。
引き続き注意してください。
652黒点群は肉眼で見える大きさに達しています。
日没前の暗くなった時に太陽を見ると、中心付近に小さな黒点を確認できるかもしれません。
天気が良ければ一度お試しください。
太陽の高度が下がり、輝度が十分下がってから観測して下さい。



ACE衛星が観測した、23〜25日の3日間の太陽風の変化。横軸の数字は日付になります。
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。