宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:54)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/12 --- ---
4/11 --- ---
4/10 --- ---

黒点  4/12 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:44 535 -1.3
-2 h 552 -1.7
-4 h 537 +0.1
-6 h 551 +0.4
-8 h 556 +0.5
-10 h 534 -1.9
-12 h 497 -2.6

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -19 -8/ 11
-2 h -17 2/ 5
-4 h -16 4/ 5
-6 h -18 10/ 7
-8 h -20 16/ 15
-10 h -19 9/ 8
-12 h -13 12/ 9

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^3
4/12 0.5 3x10^3
4/11 0.5 1x10^3
4/10 0.7 5x10^1
4/ 9 0.6 4x10^1
4/ 8 0.6 3x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 4/ 7 09:35 太陽風は400km/秒前後で安定しています。明日までは穏やかに推移しそうです。
2009/ 4/ 8 10:19 やや低速の穏やかな太陽風が続いています。明日くらいから、高速太陽風が始まりそうです。
2009/ 4/ 9 12:59 高速風がやって来た様です。速度が450km/秒に上昇しています。
2009/ 4/10 12:27 太陽風の速度は480km/秒程度に上がり、やや高速です。中規模のオーロラ活動も発生しています。
2009/ 4/11 10:28 500km/秒台の高速太陽風になっています。小規模の磁気圏活動も発生しています。
最新のニュース

2009/ 4/12 10:54 更新
500km/台の高速風が続いています。磁気圏もやや活動的です。

担当 篠原

今朝のサンデーモーニングで、太陽黒点極小期の100年ぶりの異常が取り上げられていました。
4月3日にお伝えした様に、
今年の1〜3月の間の無黒点日数は76日でした。
今月も、昨日の11日までは無黒点が続いている様ですので、
ここまでを集計すると、総日数101日のうち87日が無黒点と、86%に及んでいます。
テレビで言っていましたが、単純にこの割合を年間日数に直すと、314日と、
過去150年間の最高記録、1913年の311日を超えるペースです。

もちろん、4月3日の記事を見ると分かる様に、
そう簡単に現在のペースが続くとも思えませんが、
最近、この話題がたびたび新聞やテレビで扱われる様になり、
社会的にも関心が高まって来たようです。


さて、今日の宇宙天気に戻りましょう。
太陽風は、速度が500〜550km/秒と高速状態を保っています。
27日周期の図で、この3日間の変化を見て下さい。
時間の経過とともに速度が上昇していて、
前周期に見られた様な、普段の変化パターン(最初の段階で最も高くなる)とは違った変化になっています。

前周期の変化から予想すると、今日辺りから速度は低下を始め、
明日には高速風が終わりそうなのですが、
現在の状況だともうしばらく長引くのかもしれません。
変化としては、高速風は次第に収まって行く方向ですが、どこまで続くか注目して下さい。

太陽風磁場の南北成分は、南へ北へと数時間毎に方向が切り替わっています。
磁気圏にはよい刺激となっているようで、
小中規模のオーロラ活動が数時間おきに発生しています。
AE指数では、300〜600nTほどの変動になっています。

太陽風は、これからゆっくりと穏やかになって行きます。
それとともに、オーロラ活動は弱まって行くでしょう。


SOHO EIT195を見ると、次のコロナホールが太陽のまん中に達しつつあります。
この様子だと、4日後の16日くらいから高速風がやって来るかもしれません。


高速太陽風の影響で、放射線帯の高エネルギー電子が増え始めています。
まだ2000ほどですが、今後の変化に注目して下さい。

太陽は無黒点です。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。12日10時半(世界時12日1時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。