宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:22)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
9/ 5 --- ---
9/ 4 --- ---
9/ 3 --- ---

黒点  9/ 4 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:15 554 +0.5
-2 h 571 -0.1
-4 h 596 -0.6
-6 h 584 -0.8
-8 h 579 -0.3
-10 h 581 -2.9
-12 h 566 -1.1

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -25 -14/ 10
-2 h -27 -2/ 8
-4 h -30 1/ 9
-6 h -28 7/ 11
-8 h -35 11/ 30
-10 h -33 -5/ 19
-12 h -35 -5/ 34

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^3
9/ 5 0.5 3x10^3
9/ 4 0.6 2x10^2
9/ 3 0.6 2x10^2
9/ 2 0.8 3x10^2
9/ 1 0.5 4x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 8/31 07:27 太陽風はとても低速で、磁気圏も静穏です。次の高速風の到来が、早まるかもしれません。
2008/ 9/ 1 08:46 低速の太陽風が続いています(360km/秒)。磁気圏は静穏です。
2008/ 9/ 2 08:55 太陽風速度は320km/秒に下がり、低速風が続いています。もう2-3日ほどで高速風が始まりそうです。
2008/ 9/ 3 09:20 300km/秒の遅い太陽風が続いています。ライブカメラでオーロラが見える様になってきました。
2008/ 9/ 4 08:52 太陽風の変化が始まりました。速度がゆっくりと上がり、高速風が始まりつつあります。
最新のニュース

2008/ 9/ 5 09:22 更新
高速太陽風が始まりました。強い南向き磁場の影響で、激しいオーロラ活動が発生しました。

担当 篠原

昨日のニュースの後、太陽風磁場の南北成分が、大きく南向きに変化しました。
-10nTほどの強い南向きが、4時間にわたって続いています。
この影響で、磁気圏が一気に活動的になりました。

AE指数では、1500nTに達する激しい変化が起こっています。
たいへん活発なオーロラ活動が発生した様です。

沖縄の磁場データも、静穏レベル(青の横線)から最大で-100nTも下がりました。
これは磁気嵐の発生を示しています。
ただし、この下がり幅には地域性があるので、
世界規模で計測している京都大学のDst指数を見ると、
-50nTほどの小規模の磁気嵐が発生したようです。

この時点では、太陽風の速度は480km/秒程度にしか上がっておらず、
南向き磁場が強まったことが、強い乱れの原因となったと言えます。


太陽風の速度は、その後もゆっくり上昇し、
5日3時(世界時4日18時)頃に、590km/秒に達しました。
しかし、ここが最高速だったのか、その後はやや下がって、現在は550km/秒です。


高速風は本格的に始まりましたが、
最高速度は600km/秒に達するかどうかという程度でした。
太陽風の磁場強度は、4nTに下がっているので、
速度の上昇はここまでで、この後は、安定した高速状態となりそうです。
前周期と比べると、高速風の規模はやや弱まっているのかもしれません。

SOHO EIT195を見ると、コロナホールの最後の部分(左端)が太陽の中心に達しています。
最後の高速風が地球に向かって飛び出しているところです。
そう考えると、今回の高速風は、もう3〜4日程度続くと予想されます。


高速風の影響を受け、放射線帯の高エネルギー電子が増加を始めています。
今日は、1000くらいまでの上昇で、強いレベルにはなっていません。
明日以降の変化に注意してください。


太陽は無黒点で、穏やかです。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

9/ 4 16:12 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。