宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
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オーロラ(衛星) (NICT)
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カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 8/ 5 09:10 太陽風の速度は通常レベルに戻りました。磁気圏は静穏です。太陽は無黒点になっています。
2006/ 8/ 6 13:06 太陽風は低速で(360km/秒)、磁気圏は穏やかです。太陽は無黒点です。
2006/ 8/ 7 10:05 太陽風は低速で安定しています(360km/秒)。磁気圏は静穏です。
2006/ 8/ 8 08:32 高速太陽風がやってきました(600km/秒)。太陽風磁場が大きく南を向いたため、活発なオーロラ活動が発生しています。
2006/ 8/ 9 10:36 高速太陽風が続いています(600km/秒)。オーロラ活動が活発です。また、放射線帯高エネルギー電子が増加しています。
最新のニュース

2006/ 8/10 11:15 更新
太陽風の速度は下がり(480km/秒)、高速風領域は終わりつつあります。放射線帯高エネルギー電子が高いレベルにあります。

担当 篠原

地球は高速風領域を抜け出しつつあります。
昨日のニュース以降、太陽風の速度はどんどん下がって行き、
今日の早朝、10日3時(世界時9日18時)頃に500km/秒を切りました。
現在はもう少し下がって、480km/秒とやや高速の状態です。

500km/秒台がもうしばらく続くのではないかと思っていたのですが、
あっさりと速度が下がってしまいました。
速度の最高値は高かったのですが、高速風領域の規模は小さめだったようです。
この後もゆっくりと速度は下がり続け、明日には地球は高速風を抜け出すのではないでしょうか。

太陽風磁場は強度が4nTで、普通の強さです。
南北成分は細かく振動していますが、-2nT程に小さく南を向いた状態が長く見られます。
速度が下がってきて、南向きの振幅も弱かったので、小規模の磁気圏活動が発生しています。
ただし、南寄りの傾向が続いていたので、一日を通して活動が見られました。
太陽風の速度は更に下がっていますので、磁気圏活動は次第に穏やかになって行くでしょう。

27日周期の図を見てください。
上段の27日前の図を見ると、今後の宇宙天気を大まかに予想することができます。
今日の上段の図では、7月15日以降、太陽風はずっと低速のままです。
これを下の図に当てはめると、図の最後の8月19日まで穏やかな状態が続くと予想されます。
こちらの長期版によると、次の高速風の到来は8月23日頃となりそうです。

放射線帯の高エネルギー電子は、更に密度を増しています。
GOES11に続き、GOES12も警戒ライン(10の4乗の線)に達しています。
増加の速度は鈍っていて、これ以上大きく密度が上がることはないでしょう。
しかし、減衰はゆっくりです。
これから数日にわたって警戒状態が続くと予想されます。

太陽では、903黒点群が発生しています。
しかし、フレア活動としては、
SOHO EIT284で東の端(左の端)から上がりつつある、新しい活動領域が注目されます。
GOESのX線動画では、ここで小さな活動がひんぱんに起こっていて、
こちら側に回って来た後に、小規模の活動を起こすようになるかもしれません。
やがて黒点群が姿を現すでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。