宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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EIT195 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 8/ 3 10:47 高速の太陽風が続いています(550km/秒)。オーロラ活動もやや活発です。
2006/ 8/ 4 09:48 太陽風の速度が下がり始め、500km/秒を切っています。磁気圏は穏やかです。
2006/ 8/ 5 09:10 太陽風の速度は通常レベルに戻りました。磁気圏は静穏です。太陽は無黒点になっています。
2006/ 8/ 6 13:06 太陽風は低速で(360km/秒)、磁気圏は穏やかです。太陽は無黒点です。
2006/ 8/ 7 10:05 太陽風は低速で安定しています(360km/秒)。磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2006/ 8/ 8 08:32 更新
高速太陽風がやってきました(600km/秒)。太陽風磁場が大きく南を向いたため、活発なオーロラ活動が発生しています。

担当 篠原

昨日のニュース以降、太陽風が高速になりました。
速度が上昇する間、太陽風磁場が南寄りになったため、磁気嵐など活発な磁気圏活動が発生しています。

7日9時(世界時7日0時)頃から、太陽風の磁場が10nTを越えるくらいに強まりました。
同時に、セクター境界(太陽風磁場の大まかな方向が切り替わる場所)を越えました。
27日周期の図を見ると、この時刻をはさんで磁場の様子がかなり大きく変化しています。
この様に変化が急に始まっているのは、
セクターを挟んだ変化だったということも関連している様に思われます。

磁場が強まるとともに、速度にも変化が始まりました。
それまで320km/秒とかなり低速だった太陽風は、いったん400km/秒近くまで速度が上がり、
7日13時(世界時7日4時)頃からは本格的な上昇が始まって、
7日21時(世界時7日12時)頃に600km/秒に達しました。

太陽風速度の上昇期間に、太陽風の磁場強度が20nTに達するほどにかなり強まりました。
特に、南北成分が南寄り傾向になり、-10nTくらいの大きな南向きが速度上昇の間ずっと続いていました。
このため、磁気圏に大きなエネルギーが流れ込み、活発な磁気圏活動を起こしています。
オーロラ活動を示すAE指数を見ると、
1日分のグラフ全体にわたって500〜1000nTの活発な活動が続いています。
中でも、7日19時(世界時7日10時)頃には1500nTに達する激しい変化を記録しています。
シベリアでもオーロラ活動に伴う大きな磁場変動が記録されています。

沖縄のデータが途絶えているため、グラフとしてはお見せできませんが、
小規模の磁気嵐も発生しています。
京都大学のDst指数では、-50nTの磁場の減少が記録されています。

この期間はこれまでも高速風が繰り返されていました。
今回の変化を前回と比較すると、最高速度や磁場の乱れなど、
高速風の規模は一段大きくなっています。
しかし、SOHO EIT284では目立ったコロナホールは見られず、
これまでもそういう傾向があったのですが、なかなか予想の難しい領域です。

太陽風の乱れは明日くらいまで続くのではないかと思います。
磁場強度は5nTに下がっていますので、高速風としては最大に達しています。
現在の状態がしばらく続いた後、速度はゆっくりと下がり始めるでしょう。
磁場が既に弱まっている事や、今後は速度が低下に向かうため、
磁気圏活動は次第に小規模なものになります。

太陽は無黒点が続いています。
フレア活動は見られず、穏やかな状態が続くでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。