宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 1/13 10:24 高速太陽風が続いています(700km/秒)。オーロラ活動もやや活発に続いています。
2005/ 1/14 11:44 高速風が続いています。オーロラもやや活発です。720黒点群が大きく発達しています。
2005/ 1/15 11:45 X1.3の大規模フレアが発生しました。太陽風は南向き磁場が強まって、オーロラが活発になっています。
2005/ 1/16 13:49 X2.6の大規模フレアが発生しています。full halo CMEも観測されており、明日以降、磁気嵐発生の可能性があります。
2005/ 1/17 10:33 間もなく最初の太陽風衝撃波が届き、磁気嵐など活発な変動が始まるでしょう。また、太陽風の南向き磁場が強まっています。
最新のニュース

2005/ 1/17 23:01 更新
太陽風が一段と高速になり、オーロラが非常に活発になっています。また、X4.2の非常に大きなフレアが発生しました。

担当 篠原

先ほどの速報で、太陽風衝撃波の第一報をお知らせしましたが、
その後、太陽風の速度が更に上昇して磁場強度も強まり、オーロラが非常に活発になっています。

ACE衛星の観測によると、17日16時(世界時17日7時)に最初の太陽風速度の上昇が発生し、
500km/秒だった太陽風は650km/秒に上昇しました。
そして、17日20時(世界時17日11時)に更にもう一段速度の上昇が起こり、
現在は800km/秒ととても高速になっています。
一方、磁場強度も非常に強まっています。
太陽風の最初の変化では10nTを超える程度にしか強まりませんでしたが、
その後ぐんぐん増加を続け、最大で40nTと非常に強まりました。
現在はやや下がって30nTになっています。
磁気圏擾乱のスイッチとも言える、太陽風磁場の南向き成分ですが(ACEデータの赤線のマイナス成分)、
-10nT前後の大きな成分が現れています。

このため、オーロラが非常に活発になっています。
AE指数のグラフを見ると、最大2500nTという猛烈な値を記録しています。
磁気嵐としても発達を始めている様で、沖縄の磁場変化を見ると、
最大で-80nT程度の静穏レベル(青い横線)からの減少が観測されています(減るほど、磁気嵐が発達しています)。

太陽風の磁場は、17日22時(世界時17日13時)から北向きに変わりました。
このため、オーロラ活動はこの後一旦収束しそうです。
しかし、南北成分はこの後、ゆっくりと再び南向きに反転していく可能性があります。
速度が非常に高いレベルを保ち続けていた場合は、再び激しいオーロラ活動、磁気嵐が発生するでしょう。

また、これから明日の午前中にかけて、X2.6の大規模フレアに伴う次の衝撃波が到来すると予想されます。
太陽風の乱れが更に強まる可能性があります。
(今回の2段目の増速が、このフレアに相当している可能性もあります)

720黒点群は依然大規模なエネルギーを蓄えていたようです。
17日18時(世界時17日9時)にこの群として最大のX4.2の非常に大きなフレアを発生させました。

この影響で、太陽放射線が更に増加を始めています。
現在500PFUを越えて、更に上昇する様子です。
衛星の運用では注意が必要でしょう。



GOES衛星が観測したX4.2の太陽フレア。17日19時(世界時17日10時)。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。