宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 7/12 11:06 太陽風の速度が500km/秒へ上昇しています。南向き磁場が強いため、磁気圏が乱れ始めています。
2004/ 7/13 11:25 太陽のフレア活動が活発になっています。太陽風はやや高速(500km/秒)です。
2004/ 7/14 11:04 太陽のフレア活動がとても活発です。太陽風は550km/秒とやや高速ですが、磁気圏は比較的穏やかです。
2004/ 7/15 11:04 太陽のフレア活動は依然活発です。今日の午後以降、太陽風のショックが来ると予想されます。
2004/ 7/16 11:36 649黒点群は活発で、今日になってXクラスの大規模フレアを2回起こしています。太陽風、磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2004/ 7/17 11:01 更新
昨夜遅くX3.6の大規模フレアが発生しました。太陽風の衝撃波が届き、磁気嵐になっています。

担当 篠原

16日23時(世界時16日14時)に、X3.7に達する大規模なフレア(太陽爆発)が観測されました。
GOES衛星によるX線画像を掲載しています。
発生箇所は649群で、昨日はXクラスの大規模フレアを4回も起こしています。
太陽の黒点画像を見ると、現在も規模は大きく、今後も警戒が必要です。
特に、これから太陽の中心に来ますので、フレアと共にCME(太陽ガスの放出現象)を起こした場合、
地球への影響が大きくなります。

太陽風では、ようやく衝撃波が届いた様です。
今朝、17日6時(世界時16日21時)から速度の上昇が観測されています(ACEデータの黄色線)。
ただし、地球へ届くまでずいぶんと時間がかかっただけあって、速度の変化は小さく、
400km/秒からややゆっくりと480km/秒に上昇した程度です。

この衝撃波で注意すべき点は、運んで来た太陽風磁場の変化です。
-15nTと大変強い南向き成分(赤線のマイナス方向)を約4時間に渡って続けています。
このため、AE指数では一気に1000nTに達する変化を示しており、
大きな電磁エネルギーが地球磁気圏に流入しています。
沖縄の磁場データを見ると、静穏レベルから-80nT以上の磁場強度の減少が起こっています。
磁気嵐に発達したようです。

太陽風の速度がさほど高速ではない事と、
既に磁場が北向きに切り替わりつつある(赤線がプラス方向に転じている)ので、
このまま磁場が北を向き続ければ、これ以上極端に擾乱が発達する事はないでしょう。
(もうしばらく発達を続けるかもしれません)
再び南を向いた場合は更に注意が必要です。



GOES衛星のX線カメラが捉えたX3.7の大規模太陽フレア(再掲)。16日23時(世界時16日14時)
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。