宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:21)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場が大きくなっています。
磁気嵐がやや発達しています。
放射線帯電子が非常に強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
4/12 --- ---
4/11 --- ---
4/10 --- ---

黒点  4/11 (NOAA)
磁場 フレア
1061 1 α ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:15 418 -8.2
-2 h 424 -6.3
-4 h 433 -4.7
-6 h 422 -5.0
-8 h 433 -7.1
-10 h 449 -2.1
-12 h 373 -0.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
07:59 -43 -14/ 7
-2 h -32 -16/ 7
-4 h -32 -10/ 19
-6 h -31 -12/ 18
-8 h -19 -8/ 16
-10 h -15 -13/ 3
-12 h -15 -13/ 8

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^4
4/12 0.4 5x10^4
4/11 0.6 8x10^4
4/10 0.5 7x10^4
4/ 9 0.5 1x10^5
4/ 8 0.5 2x10^5

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2010/ 4/ 7 11:44 太陽風磁場が長時間南を向き、活発な磁気圏活動が発生しました。放射線帯がかなり強まっています。
2010/ 4/ 8 09:02 高速太陽風(600km/秒)が続き、オーロラも活発です。放射線帯はたいへん強まっています。
2010/ 4/ 9 09:03 太陽風の速度は540km/秒へ下がってきています。小規模のオーロラ活動が続いています。
2010/ 4/10 11:50 太陽風は450km/sまで下がって来ました。明日以降、次の乱れが来るかもしれません。
2010/ 4/11 11:51 太陽風は360km/秒と低速です。磁気圏も静かです。
最新のニュース

2010/ 4/12 09:21 更新
太陽風の擾乱がやって来ました。磁場南向きの影響で、磁気圏活動が強まっています。

担当 篠原

昨夜、11日22時(世界時11日13時)に、8日のCMEによる太陽風の擾乱が地球へやってきました。
太陽風は、磁場強度が10nTに強まり、プラズマ密度は1個/cm^3から10個/cm^3へ増加し、
速度は360km/秒から450km/秒へ高まりました。

速度の変化は小幅で、太陽風の乱れとしては小規模の様です。
27日周期の図で、前回の変化(図では半分見えなくなっていますが)と比べると、
ずっと小さな変動であることが分かります。


ただし、磁場の南北成分は今回も南向きに偏っていて、磁気圏への影響は効果的になっています。
到来直後の昨夜は、-5nT程の南向きが続き、
今朝になってもう一段強まって、-9nTほどの強い南向きになっています。

このため、磁気圏活動はなかなか強まっています。
AE指数は、600〜1000nTの中規模の変動が続き、
瞬間的に1500nTに達する激しい変化も記録されています。
グラフの変化が連続的に太くなっているのは、
まとまった南向きの磁場が連続的にやってきた時の特徴で、
磁気圏内部の対流が強まっていると考えられます。
(前回の激しい擾乱の時も、この様な変化が見られました)


一方、沖縄磁場データを見ると、
11日22時(世界時11日13時)に、
太陽風の圧力の強まりによる磁場強度の急な増加が観測されています。
その後、磁気嵐が始まって、-40nTほどの減少を示しています。
同様の変化は世界規模でも観測されており(京大WDC Dst指数)、
小規模の磁気嵐が始まっています。


ACEの最新データを見ると、南向き磁場は、-10nT近くに強まっています。
この影響で、磁気圏の活動はもう一段強まる可能性があります。
CMEの規模から考えて、太陽風の乱れはそれほど長くは続かないでしょう。
今日いっぱいか、明日には弱まっていると思います。


今回の擾乱の影響を受けて、
放射線帯の高エネルギー電子は、大きく数を減らしています。
一気に警戒レベルの10,000を割り込んでいます。
活動が一段落した後にどの程度の強度になるか、今後の変化に注目してください。


太陽は無黒点で、静穏です。



SOHO EIT195による太陽コロナ。12日9時(世界時12日0時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽可視光写真。無黒点です。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。