宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:35)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
11/22 --- ---
11/21 --- ---
11/20 --- ---

黒点 11/22 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:30 276 +0.9
-2 h 280 +0.5
-4 h 286 -0.0
-6 h 295 +0.8
-8 h 304 +1.3
-10 h 308 +0.3
-12 h 310 +0.9

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
09:59 -14 20/ 7
-2 h -13 17/ 2
-4 h -13 17/ 1
-6 h -13 17/ 4
-8 h -13 14/ 5
-10 h -11 13/ 3
-12 h -11 16/ 3

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 3x10^1
11/22 0.6 4x10^1
11/21 0.7 5x10^1
11/20 0.8 5x10^1
11/19 0.6 4x10^1
11/18 0.6 4x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/11/17 12:49 太陽風の速度は520km/秒に上昇し、小規模の高速風がやって来ました。既に速度は下がりつつあります。
2008/11/18 09:17 太陽風の速度は360km/秒に下がり、低速風に戻っています。太陽は無黒点になりました。
2008/11/19 10:40 太陽風は低速で、磁気圏もたいへん穏やかです。次のコロナホールの広がり方が、変化している様です。
2008/11/20 09:03 低速の穏やかな太陽風が続いています(300km/秒)。磁気圏の活動も静穏です。
2008/11/21 09:03 太陽風は低速で、磁気圏活動も静穏です。コロナホールが太陽の中心に近づいています。
最新のニュース

2008/11/22 10:35 更新
太陽風の速度は280km/秒とかなり低速になっています。磁気圏も静穏です。

担当 篠原

ここしばらく、SOHOの写真がほとんど更新されませんでした。
それは、SOHO衛星がアンテナに故障を抱えているので、
軌道の途中で、電波を十分に地球に送信できなくなる期間が発生するためです。
その期間は、Keyhole(鍵穴)と呼ばれています。
(英文ですが、参考資料です。軌道の図があるのでご覧下さい。)

そして、その前後で衛星は、
電波を地球に効率よく送信するため、姿勢をひっくり返します。
その結果、LASCO C3カメラでは、太陽を覆うための棒の位置がひっくり返ります。
今日掲載しているLASCO C3の2枚の写真を比べてください。
11月17日と20日の間に、支え棒の位置が左下から右上に反転しています。

ある時(Keyholeを挟んでですが)、さりげなくひっくり返るので、
気づかないままということが多いのですが、
今回、水星を追いかけていて目についたので紹介します。


SOHOには、太陽風を観測する装置も積まれています。
そのデータを掲載しているページには、
太陽風を監視している犬がいます。
その犬の姿勢が、SOHO衛星の姿勢に合わせてひっくり返るのです。
ちょうど今、ひっくり返った状態です。
しばらく先になりますが、SOHOが次のKeyholeを迎え、姿勢が反転すると、
この犬も元の向きに戻ります。
お楽しみに。

また、激しい太陽風がやって来ると、この犬は急にたくましい姿に変身します。
最近はなかなか機会がないのですが、ちょっと気にかけていてください。


さて、太陽風は、速度が280km/秒を割るほどに下がり、かなり低速になっています。
プラズマの密度が薄くなっていて、データが散らばり始めています。
磁場強度も2nTと弱まっていて、とても穏やかです。

磁気圏もとても静かです。
AE指数には全く変化が見られません。

SOHO EIT195では、コロナホールが太陽の中心に達しています。
この3日後に高速風がやって来るとして、25日頃になるでしょうか。
コロナホールが縦長に変形していて、
高速風領域がどのように変化しているか注目されます。


太陽は無黒点が続いています。
なかなか増えそうで増えないですね。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。22日10時(世界時22日1時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

11/20 01:23 UT

11/17 20:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。