宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (08:00)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
6/20 --- ---
6/19 --- ---
6/18 --- ---

黒点  6/19 (NOAA)
磁場 フレア
0999 1 α ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
07:49 479 +2.9
-2 h 450 +1.3
-4 h 467 +0.9
-6 h 483 -1.6
-8 h 509 -1.6
-10 h 524 +0.2
-12 h 540 +0.7

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
06:59 -10 17/ 8
-2 h -14 14/ 10
-4 h -16 7/ 4
-6 h -15 12/ 3
-8 h -14 11/ 12
-10 h -12 17/ 10
-12 h -11 8/ 16

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^4
6/20 0.5 2x10^4
6/19 0.6 2x10^4
6/18 0.6 2x10^4
6/17 0.5 7x10^3
6/16 0.6 3x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 6/14 11:14 太陽風速度は低速で、磁気圏も穏やかです。これから高速風がやって来るでしょう。
2008/ 6/15 11:35 高速の太陽風が始まりました(600km/秒)。強い南向き磁場の影響で、強いオーロラ活動も発生しています。
2008/ 6/16 10:29 600km/秒台の高速太陽風が続いています。小規模の磁気嵐が発生しました。
2008/ 6/17 08:03 太陽風の速度は650-700km/秒に上昇しています。小さな黒点群が現れました。
2008/ 6/18 09:25 高速太陽風は後半に入り、速度は750km/秒から650km/秒へゆっくりと下がっています。
最新のニュース

2008/ 6/20 08:00 更新
太陽風の速度は400km/秒台に下がり、高速風は終わりつつあります。

担当 篠原

昨日はスケジュールの都合で、更新できませんでした。
申し訳ありません。

さて、高速風はいよいよ終盤に入っています。
今日の1枚目の図は、ACE衛星による1週間の太陽風の変化です。
この図で、14日の終わり(日本時間では15日に入っています)に速度の上昇がはじまり、
17日に最高速度750km/秒に上がっています。
ここから2日ほど600km/秒台を保ち、
19日に入った頃(日本時間では19日の朝)からすーっと低下を始め、
一時、450km/秒まで下がりました。
その後、少し盛り返して、現在は480km/秒程度です。

太陽風の磁場強度は、速度が下がったあたりで、2nTくらいまで弱まりました。
速度が下がりきると、5nTくらいまで戻しています。
プラズマの密度(橙色線)も増えていて、
これから小さな速度の山がやってくるのかもしれません。
27日周期の図を見ると、前周期の5月24日に500km/秒台後半の小さな速度の山が見られます。
この山に相当する変化が回帰してくるのかもしれません。
しかし、やって来たとしても、今周期も小さな変化にとどまるでしょう。

現在の磁気圏は、比較的穏やかです。
AE指数を見ると、後半に500nT近い小規模の変動が起こっています。
ACEに戻ると、-2nTの南向き磁場が5時間ほど続いた部分に対応しています。
まだ、高速風は残っていますので、
もうしばらくこの程度の擾乱は発生する可能性があります。


続いて、SOHO EIT195の太陽コロナを見てみましょう。
今日は2枚の写真を掲載していますが、最新(左)と27日前(右)の太陽です。
前周期、5月23日太陽には、中心にコロナホールが見えています。
このコロナホールは、影響位置を通り過ぎたころから
高速風がやってくるという変化をしました。
高速風はそのまま続いて、むしろ、次のコロナホールの変化に連動しています。

今回、コロナホールが消えてしまったことから、
そもそもこのコロナホールの影響はほとんどなかったのかもしれません。
むしろ、次のコロナホールの影響が早めにやってくる(速度の影響域が広い)のでしょう。

そのあたりも含めて、今後の太陽風の様子を眺めてください。
27日周期の予想では、6月23日までは比較的穏やかに過ぎて行くでしょう。


放射線帯高エネルギー電子は、警戒レベルに達しています。
衛星の運用では注意が必要でしょう。

太陽には、999黒点群が残っています。
活動はなく、静穏です。



ACE衛星による1週間の太陽風データ。5日間にわたって高速風が続き、現在、速度が次第に下がっています。
(c) NOAA/SWPC


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

6/19 14:24 UT

5/23 16:48 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。