宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (13:27)
太陽フレアは静かです。
太陽風が非常に高速です。
磁気圏の最新データがありません。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
2/11 --- ---
2/10 --- ---
2/ 9 --- ---

黒点  2/11 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
13:21 695 +2.2
-2 h 676 -0.3
-4 h 695 -0.0
-6 h 661 +1.3
-8 h 644 -1.5
-10 h 623 -0.1
-12 h 618 -0.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
13:30 - -/ -
-2 h - -/ -
-4 h - -/ -
-6 h - -/ -
-8 h - -/ -
-10 h - -/ -
-12 h - -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 6x10^1
2/11 0.6 1x10^2
2/10 0.5 3x10^3
2/ 9 0.5 5x10^3
2/ 8 0.6 6x10^3
2/ 7 0.5 2x10^4

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 2/ 6 11:19 太陽風の速度は下がりました(400km/秒)。放射線帯は強まったままです。
2008/ 2/ 7 11:58 太陽風の速度は下がっていますが(380km/秒)、安定した南向き磁場のため、磁気圏がやや活動的になっています。
2008/ 2/ 8 12:23 太陽風がやや乱れています。明日くらいから高速太陽風がやって来そうです。
2008/ 2/ 9 10:17 太陽風は速度380km/秒で穏やかです。これから高速太陽風がやってきます。
2008/ 2/10 12:20 高速太陽風がこれから始まりそうです。太陽に小さな黒点が見えています。
最新のニュース

2008/ 2/11 13:27 更新
700km/秒の高速太陽風になっています。激しいオーロラ活動が発生しています。

担当 篠原

昨日の夕方から、太陽風の速度が上昇を始め、
現在700km/秒のかなり速い高速風になっています。

ACE衛星の観測によると、速度の変化は10日17時(世界時10日8時)頃に始まりました。
2時間ほどで600km/秒近くまで上がり、
その後は半日ほどかけてゆっくりと700km/秒まで上がっています。
700km/秒に達したのは、今朝、11日8時(世界時10日23時)頃です。


高速風の始まりとともに、磁気圏のオーロラ活動がかなり激しくなりました。
AE指数を見ると、最大1500nTに達する大規模な変動が、2度にわたって起きています。

このうちの、最初の活動がアラスカのライブカメラで撮影されています。
今日の図の1枚めに、動画を掲載します。
少し長めに作ったので、ファイルサイズが大きくなっています。
昨夜の北極域では、とてもきれいなオーロラを楽しむことができたようです。

また、シベリア磁場データでは、AE指数の2つめの激しい変化がとらえられています。
グラフに見られる急峻な磁場の減少は、
観測点の上空でオーロラ電流の激しい増加が起こったことを示しています。


激しい磁気圏活動をもたらした高速太陽風ですが、
速度はこの後も高い状態が続くでしょう。
前周期の変化から予想すると、2月17日くらいまで、1週間は続きそうです。
SOHO EIT195では、コロナホールの後半部がちょうど太陽の中心に見えているところです。
まだまだ高速風が地球に向かって吹き出しています。

オーロラ活動も引き続き活発に見られるでしょう。
太陽風の磁場強度が10nTから5nTへと下がって来たため、
昨夜の様な、激しい変化は起こりにくくなりますが、
中規模の活動はこの後も続くでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、数を大きく減らしています。
この後、増加を始めますから、どこまで上がるか注意が必要です。

太陽は無黒点です。
こちらは、非常に静穏です。



アラスカのライブカメラによる、10日19〜23時(現地10日1〜5時、世界時10日10〜14時)のオーロラの様子。
(c) NICT/SALMON


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。