宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:14)
太陽フレアは静かです。
太陽風南向き磁場がやや強くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
1/ 5 --- ---
1/ 4 --- ---
1/ 3 --- ---

黒点  1/ 5 (NOAA)
磁場 フレア
0980 3 α ---
0981 3 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:07 387 -4.5
-2 h 334 -1.7
-4 h 311 -0.1
-6 h 308 -0.4
-8 h 299 -0.9
-10 h 303 -0.9
-12 h 304 -0.5

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
11:30 -5 -/ -
-2 h -6 -/ -
-4 h -10 -/ -
-6 h -11 -/ -
-8 h -11 -/ -
-10 h -10 -/ -
-12 h -11 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 8x10^2
1/ 5 0.7 1x10^3
1/ 4 0.6 8x10^2
1/ 3 0.5 1x10^3
1/ 2 0.7 8x10^2
1/ 1 0.8 2x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
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オーロラ帯 (CARISMA)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/12/31 11:25 太陽の東端で、C8の小規模フレアが発生しました。太陽風、磁気圏は穏やかです。2007年のアクセス数をまとめます。
2008/ 1/ 1 10:38 新しい活動領域が東端から近づいています。太陽風はやや低速で、磁気圏は穏やかです。
2008/ 1/ 2 12:09 太陽の東端から980黒点群が上がって来ました。太陽風は低速で、穏やかです。
2008/ 1/ 3 09:10 C1.3の小規模フレアが起こりました。太陽風、磁気圏はとても穏やかです。
2008/ 1/ 4 10:06 太陽風は一段と低速になり、磁気圏も穏やかです。コロナホールが太陽の中心に達しています。
最新のニュース

2008/ 1/ 5 11:14 更新
太陽に、新しい活動周期の磁場極性を持つ黒点群が出現しました。太陽風が少し乱れ始めています。

担当 篠原

太陽面の北緯30度付近に、新しく981黒点群が出現しました。
今日の1枚目の写真に、SOHOの可視光による観測を掲載します。
太陽の中心から、北東(左上)に半分ほど上がったところに、
小さな黒点が2-3個ほど見えています。
これが981黒点群です。

この黒点群が持つ磁場の極性を、2枚目のSOHOの磁場写真で見てください。
左が白(N極)、右が(S極)になっています。
この順番は、太陽の新しい活動周期に見られるはずの極性です。
12月中旬の小さな活動領域に続いて、とうとう新しい極性の黒点群が出現した様です。

磁場写真の、太陽の赤道からやや下に見えている980黒点群の磁場や、
その左の活動領域の磁場構造は、どちらも[白・黒]の順番になっています。
これは、南半球の現在の周期の極性です。
北半球ではこの極性は逆転して、[黒・白]の順番に並ぶのがこれまでの特徴でした。

ところが、981黒点群はこの反対の[白・黒]となっています。
この黒点群は、新しい活動周期の特徴を持っているのです。

詳しくは、1月1日に掲載した記事、「新しい太陽周期の始まりか?」をご覧下さい。



今朝に入って、太陽風がざわついています。
5日7時(世界時4日22時)から、磁場強度が急に15nT近くまで上昇したのです。
現在は、10nTくらいまで戻しています。
それとともに、密度がやや高まり、速度も300km/秒から380km/秒へ上昇しました。
ただ、速度の変化はまだ小幅で、普通の速度に戻ったという程度です。


27日周期の図を見ると、前周期でも12月10日に太陽風磁場の強まりが発生し、
1日ほど遅れて速度が上がり始めるという変化をしています。
今回も、そのパターンを踏襲しているのかもしれません。
そう考えた場合、前周期よりも1日半近く変化が早まっていることになります。

SOHO EIT195の太陽コロナを見ると、
コロナホールの本体はやっと太陽の中心に達したところです。
これを見ても、速度が本格的に上昇するには、もう1-2日待たされる様に思います。

太陽風の磁場強度が上がったことで、
南向き磁場が強まって、磁気圏活動が活発になる可能性が出て来ました。
ただし、速度が上がっていないので、大きく乱れることはないでしょう。
今のところ、中規模のオーロラ活動の可能性が高まっていると思われます。
今後の太陽風の変化に注目してください。





太陽の北東に小さく、981黒点群が現れた。1月5日7時半(世界時1月4日22時半)、SOHO衛星より。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星による太陽の磁場分布。981黒点群の極性が、新しい活動周期の向きになっている。1月5日7時半(世界時1月4日22時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。