宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 8/24 14:18 太陽風の速度は通常状態に戻っています。磁気圏は静穏です。
2006/ 8/25 12:00 太陽風の速度は更に下がりつつあります(370km/秒)。コロナホールが太陽の中心に見えています。
2006/ 8/26 11:45 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。明日より、高速風がやって来るでしょう。
2006/ 8/27 11:58 これからコロナホールによる高速風が来ます。905黒点群がC2.5の小規模フレアを起こしました。
2006/ 8/28 10:35 コロナホールによる高速の太陽風がやって来ました。現在、速度は600km/秒になっていて、活発な磁気圏活動も見られています。
最新のニュース

2006/ 8/29 13:57 更新
高速太陽風が続いています(500km/秒)。これから、CMEによる太陽風の乱れが加わりそうです。

担当 篠原

午前中に野外活動が入りました。更新が遅くなり申し訳ありません。

27日の夜から、コロナホールによる高速太陽風が始まりました。
速度は、昨日の28日13時(世界時28日4時)頃に、650km/秒まで達しました。
ここが最高速だった様で、その後はゆっくりと低下傾向に入り、現在は500km/秒まで下がっています。
しかし、27日前の変化と比較すると、明日いっぱいくらいは現在程度の高速状態が続きそうに思います。

最高速に達すると同時に、磁場強度は10nTと強まっていた状態から、5nTの普通の状態に弱まりました。
南北成分は細かく南北に振動を始め、
その影響で500nTくらいの中規模のオーロラ活動が何度も発生しています。

さて、27日5時(世界時26日20時)のC2.5の小規模フレアに伴って発生した、
CME(太陽ガスの放出現象)の影響がそろそろ地球にやってくると思います。
CMEの様子は、SOHO LASCO C3の動画を見てください。
発生箇所の605黒点群が南寄りに位置していたため、飛び出したガスも南側が濃くなっています。
北向きのガスの飛び出しはかすかですので、地球方向にはそれほど飛んで来ていないかもしれません。
フレア自体も小規模だったので、それほど大きな乱れは到来しないのではないでしょうか。
乱れは、今日の夕方から、明日にかけてやって来ると思われます。
(現在見られている高速風に乗ってくるので、案外早めに来るかもしれません)
速度が再び上昇し、磁場の変化に応じて、磁気圏活動が活発化するでしょう。
特に、太陽風の乱れが強い南向きの磁場を運んで来た場合は、磁気圏も大きく乱れます。
今後の太陽風の変化に注意が必要です。

さて、もうひとつ先の変化を予想しましょう。
27日周期の図を見ると、前回、8月7日から次の高速風が来ています。
その発生源と思われるコロナホールを、8月2日のSOHO EIT284で見ることができます。
太陽の南側にやや小さく見えています。
これと同じコロナホールが、GOESのX線写真にもかすかですが見ることができます。
この時は、コロナホールの位置と比較して、高速風の始まりが遅く、
いつものようにはコロナホールから高速風の始まりは予想できませんでした。
27日周期の図から予想すると、9月3日になります。

太陽では、905黒点群がなかなか元気が良く、小さな活動を頻繁に続けています。
昨日はC1の小さな小規模フレアを一度起こしました。
この後も、小・中規模のフレア活動を起こす可能性があります。

放射線帯の高エネルギー電子が増加しつつあります。
まだ、警戒ラインよりもずっと下ですが、今後の増加が予想されますので、注目してください。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。29日13時 (世界時29日4時)。
(c) NOAA/SEC


SOHO LASCO C3カメラによる、27日5時(世界時26日20時)のC2.5小規模フレアに続いて発生したCME。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/ 2 07:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。