宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 5/24 10:43 太陽風は速度が静穏レベルにもどっています(400km/秒)。磁気圏も静穏です。
2006/ 5/25 10:48 太陽風の速度は遅く(370km/秒)、磁気圏は静穏です。GOES衛星の日食写真を掲載しています。
2006/ 5/26 13:06 太陽風は比較的低速で推移しています(380km/秒)。太陽で、小規模のCMEが起こった様です。
2006/ 5/27 13:23 弱いhalo CMEが発生しています。明後日頃に影響が見られそうです。現在はすべて静穏です。
2006/ 5/28 09:33 太陽風は300km/秒ととても低速です。磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2006/ 5/29 10:33 更新
太陽風に小規模の乱れが発生しました。磁気圏では、小さな擾乱が発生しています。

担当 篠原

28日14時(世界時28日5時)頃、速度が300km/秒から360km/秒に上昇するという
小規模の乱れが太陽風に発生しました。
上昇したと言っても、通常レベルをやや下回る程度で、たいした擾乱ではありません。

26日に発生したCMEを今回の擾乱を対応させると、2日半で来たことになります。
しかし、速度の上昇は400km/秒にも満たない程度でしたので、
この擾乱は別の要因によるのではないかと思います。

太陽風の磁場は5nTでほぼ安定しています。
比較的南寄りの傾向が続いています。
速度上昇の後には、-5nTが5時間くらい続くなど、
磁気圏へ影響が及びやすい状態が続いています。
しかし、速度が遅いためでしょう、AE指数は300nTの小規模の変動が発生している程度です。

SOHO衛星の観測が休止になっていますので、GOESのX線写真を強調処理して、
コロナホールの分布を見ることにします。
これによると、太陽の北西(右上)に、小規模のコロナホールが見えています。
この影響がこれから見られるかもしれません。
ただし、緯度が高めなので、変化はほとんど発生しないかもしれません。
東西(左右)に長く延びて見えますので、影響があればしばらく続くことになりそうです。

これに、26日のCMEの影響が重なってみられるかもしれません。
CME発生から時間が経っていますので、到来したとしても速度の上昇は小幅に留まるでしょう。
むしろ、磁場強度が強まって長時間南向きが続くなどの、磁場の乱れの方が注目されます。

また、X線の写真では、太陽の中心にもコロナホールの暗い影が見えています。
現在、ほぼ正面を向いていますので、3日後(6月1日)頃に影響がやって来そうです。
27日周期の図によると、このコロナホールは、前周期も5月6日に高速風をもたらしています。
最高で650km/秒くらいまで上がっています。
前回も活発なオーロラ活動を起こしています。

太陽では、小規模ですが多数の黒点群が散在して、ややにぎやかになっています。
885から889までの番号が付き、もうひとつ番号の無い黒点群が見えています(890黒点群)。
フレア活動は見られず、穏やかな状態が続くでしょう。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。29日09:53 (世界時29日00:53)。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。