宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/12/ 4 10:59 826黒点群はやや落ち着いています。太陽風の速度は下がり始めました。
2005/12/ 5 14:00 太陽風の速度は540km/秒に下がっています。太陽のフレア活動も穏やかになっています。
2005/12/ 6 13:04 太陽風は通常レベルまで速度が下がりました。磁気圏もとても静穏です。
2005/12/ 7 13:06 太陽風、磁気圏ともに穏やかです。太陽のフレア活動も見られません。
2005/12/ 8 15:35 太陽風はとても低速になっています(300km/秒)。磁気圏もとても穏やかです。
最新のニュース

2005/12/ 9 14:17 更新
太陽風はとても低速です(270km/秒)。周期性のある、太陽風磁場の乱れが今回も到来しています。

担当 篠原

太陽風の磁場に変化が発生しています。
ちょうど日が今日に変わるころ、
8日22時(世界時8日13時)から磁場の強度がやや上昇し、
4nTに上がっています(大きな値ではありません)。
そして、南北成分(赤線)が安定的に南(マイナス)を向くようになっています。
南向きは-2〜-4nT程度の大きさで、現在も続いています。
27日周期の図で、発生するかもしれないと予想していた太陽風磁場の乱れです。

太陽風の速度は遅く、300km/秒から更に270km/秒にまで下がっています。
このことと、磁場が南を向き続けていますが小幅なため、
磁気圏の活動は大きなものにはなっていません。
シベリアの磁場データを見ると、とても小さな変化が見えているだけです。
ただし、これは本当の磁気圏の活動度を見ていない可能性があります。
速度が遅くなって、太陽風が穏やかになると、
オーロラの活動する場所が普段より高緯度側に移動してしまいます。
このため、観測のために磁力計を置いている場所では、
北に遠くなってしまったオーロラが、単に見えなくなっているだけかもしれないのです。

今回の太陽風磁場の乱れを27日前のデータと比較すると、
磁場強度の強まりが弱まっています。
この磁場変化は太陽の磁場構造と関係しているのだと思いますが、
その発生源の構造が少しずつ変化しているのでしょう。
前周期はこの乱れが4日ほど続きました。
今回はどうなるでしょうか。

太陽のフレア活動をみると、X線のデータが小規模な活動を示しています。
これは、西に沈みかけている826黒点群たちが起こしているフレアと、
東の端の、まだこちら側に上がってきていない活動領域が起こしているフレアです。
明日、明後日くらいに、新しい黒点群が上がってくると思います。


今日から来週の水曜日まで、アメリカへ出張に行きます(今、中部国際空港にいます)。
ニュースの更新がしばらく不定期になるかもしれません。ご了承ください。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。