宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 5/27 21:46 B7.5の小さなフレアに伴ってCMEが発生しました。太陽ガスが地球に向かっており、明日の夜くらいに地球に到来しそうです。
2005/ 5/28 08:50 今夜以降、CMEによる太陽風の乱れが発生するでしょう。現在は、太陽風・磁気圏ともに静穏です。
2005/ 5/29 09:39 太陽風の磁場が大きく南を向いています。小規模の磁気嵐に発達しそうです。
2005/ 5/30 12:57 太陽風磁場が大きく南を向いて、弱い磁気嵐が発生しています。
2005/ 5/30 21:44 太陽風磁場の強い南向き(-15nT)が続いています。このため、磁気嵐が発達を続けています。
最新のニュース

2005/ 5/31 13:03 更新
太陽風磁場が大きく南を向いたため、磁気嵐が発達しました。現在は、終息に向かっています。

担当 篠原

30日14時(世界時30日5時)から始まった、-15nTに達する太陽風磁場の強い南向きのため、
磁気圏が大きく乱れ、磁気嵐が発生しました。
強い南向きは31日3時(世界時30日18時)頃まで、半日にわたって続きました。
速度は450km/秒とやや速い程度でしたので、極端に激しい磁気圏擾乱にはなりませんでしたが、
速度が更に速かった場合は、かなり大規模な乱れになったことでしょう。

それでも、磁気圏は大きく乱れています。
AE指数では1000〜1500nTに達する激しいオーロラ活動が連続的に発生しています。
沖縄の磁場データは、静穏レベル(青の横線)から最大で-180nTも下がっています。
これは磁気嵐の発達を示唆していますが、
沖縄の一カ所のデータだけでは地球全体の正確な様子は分かりません。
京都大学のDst指数速報値を見ると、
磁気嵐の発達は-105nTに達していたようです(これは普通の規模の磁気嵐です)。
これらの磁場強度の低下は、地球を取り囲む様に流れる電流系の影響です(環電流と呼びます)。
この電流系の発達が磁気嵐の指標になっているのですが、
この電流系には、場所によって強く流れる部分や、弱く流れる部分などむらがあります。
そのため、沖縄の一カ所のデータだけを見ていても、
地球全体の乱れの正確な様子をとらえることはできないのです。
NICTの観測データを見てみると、沖縄磁場が大きく減少したのに対して、
地球の裏側のブラジルの磁場データはそこまで大きく減少はしていませんでした。
沖縄は電流の強い地域に、ブラジルは電流の弱い地域に当たっていたのでしょう。

太陽風の乱れは収まりつつあります。
磁気圏の乱れも、次第に収まるでしょう。
このまま地球磁気圏は一旦静かになりそうですが、
明日以降、今度はコロナホールの影響で乱れが発生するかもしれません。
コロナホール自体は小規模ですので、大きな乱れにはならないでしょう。

太陽のフレア活動はすっかり穏やかになっています。
767黒点群も現在は穏やかになっています。



1週間の太陽風の変化。今回の変動の全体を見ることができます。非常に長い時間、太陽風磁場の強い南向きが発生しました。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。